《保育園落ちた日本死ね》2016 年、匿名の子育てブログに書かれたこの切実な悲鳴を国会で取り上げ、一躍“子育ての旗手”として脚光を浴びたのが当時の衆院議員・山尾志桜里(現・菅野志桜里)氏でした。
しかし、栄光の裏には深い影がありました。
2017 年、政策ブレーンだった弁護士とのダブル不倫疑惑が報じられ、やがて 相手の妻が離婚後に自ら命を絶つという痛ましい出来事まで明らかに。
「不倫まみれの国民民主党」「不倫性党」とまで言われる今回の炎上は、彼女個人のスキャンダルだけでなく、玉木雄一郎代表や新人議員の不祥事が重なって“負の連鎖”となった結果でもあります。
本記事では、
- 山尾(菅野)氏の政治キャリアと政党遍歴
- ダブル不倫報道から元妻が亡くなった経緯
- 玉木代表の不倫疑惑など、党全体が抱える火種
- 国民民主党が比例擁立を強行してまで山尾志桜里に期待する理由
を時系列で整理。「なぜ今ここまで炎上しているのか?」を、政治に詳しくない人にもわかりやすく解説していきます。
山尾(菅野)氏の政治キャリアと政党遍歴

菅野志桜里氏(旧姓:山尾志桜里)は元検察官という異色の経歴を持ち、2009年に民主党公認で初当選した政治家です。その後、2012年の総選挙で一度落選するも、2014年に民主党から返り咲きました。民進党政権時代には「保育園落ちた日本死ね」ブログを国会で取り上げるなど、子育て支援や待機児童問題で注目を集め、一躍党のホープとなりました。民進党(旧民主党)が希望の党と合流する直前には、当時の前原誠司代表から次の幹事長に大抜擢される予定になるなど、若手実力者として将来を嘱望されていた存在です。
しかし、彼女の政治キャリアは政党の枠を超えて目まぐるしく変遷しています。2017年に民進党を離党した後、希望の党への参加を模索しつつも無所属で衆院選に立候補し当選。その後、同年末に立憲民主党へ入党し、国会では憲法論議などで活躍しました。しかし2020年、新型コロナ対策法案の採決で党方針に反して反対票を投じたことをきっかけに立憲民主党と理念のズレを感じて離党。同年夏に国民民主党へ合流します。玉木雄一郎代表率いる国民民主党では、地元愛知7区での支持基盤が不安定だったことから東京ブロック比例への国替えを表明し、2021年の衆院選には立候補を見送り一時政界を退きました。
このように菅野氏は民進党・希望の党・立憲民主党・国民民主党と渡り歩いており、リベラル色の強い政策から改憲論議まで幅広い主張を展開してきました。本人も「政治家としてのキャリアがひも付いているのは山尾姓」と語っており、最近は「山尾」名義で政治活動に復帰する意向を示しています。
“菅野”なの? “山尾”なの?名前表記が二転三転する背景を整理
| 年月 | 法的姓(戸籍) | 活動名義(公表・選挙用) | 主な動き・ソース | 
|---|---|---|---|
| 2006年頃 | ―→ 山尾(結婚改姓) | 山尾志桜里 | 民主党から出馬・当選(政治家として世に出た名前) | 
| 2018年2月 | 菅野(離婚で復氏) | 山尾志桜里 | 戸籍は菅野に戻るが、衆院議員としての任期中は通称“山尾”を継続 | 
| 2021年11月8日 | 菅野 | 菅野志桜里に変更すると Twitterで発表 | |
| 2025年5月14日 | 菅野 | 国民民主党が参院選比例候補に「菅野志桜里」で内定 → 直後に知名度を重視し 「山尾志桜里」に修正 | |
| 2025年5月16日 | 菅野 | 本人が note で「政治家再挑戦は“山尾”で行く」と理由を説明 | 
ポイント解説
- 法的には2018年の離婚以降ずっと“菅野”が本名(戸籍名)
- 2021年11月、「政治家を辞めた後の活動は本名で」として 菅野志桜里 を名乗り始めた。
- ところが2025年参院選で再び政治家に戻るにあたり、- 党側は当初「菅野」で公表 → 「誰それ?」の声が相次ぐ
- 2日後に“山尾志桜里”へ表記変更。
- 本人も「投票所で知名度ゼロになるリスクは大きい」とし、“政治家の実績は山尾姓に紐づいている”と再び山尾姓を選択したと note で説明。
 
要するに――
戸籍は“菅野”のまま、
選挙ポスターや公示は“山尾”。
この“ダブルネーム”状態が「名前ロンダリングでは?」と再炎上の種にもなっていますが、本人は「ヨコシマな気持ちはゼロ。単に政治家としての10年の実績を背負う覚悟の選択」と弁明しています。

今回の“山尾”表記は選挙技術上の「通称名」選択で、法律的には問題なし。
ただし「イメージ刷新どころか過去を蒸し返した」形になり、国民民主党炎上の火に油を注いだ格好です。
「ダブル不倫」疑惑と倉持麟太郎氏の元妻が亡くなった経緯

菅野(山尾)氏の名前が一躍世間を騒がせたのが、2017年に報じられた弁護士・倉持麟太郎氏との不倫疑惑です。当時、民進党幹事長に内定した直後の菅野氏に対し、「週刊文春」電子版が「山尾志桜里がイケメン弁護士とお泊まり禁断愛」との見出しでスクープを配信しました。文春の報道によれば、山尾氏と倉持氏は一週間のうちに計4回密会し、8月28日と31日には彼の自宅マンションに宿泊、さらに9月2日には名古屋出張からの帰京後に品川区のホテルで同宿したとされています。証拠写真も撮られており、まさに“文春砲”が炸裂した格好でした。
この報道が出るや否や、山尾氏は9月7日夜に民進党へ離党届を提出し、緊急の記者会見で「党や支援者に迷惑をかけることになると判断した」と離党の理由を説明しました。会見では「ホテルには一人で宿泊した」「倉持弁護士とは政策ブレーンとしての関係で、男女の関係はない」と不倫関係を否定しましたが、質疑応答を受け付けないまま会見は打ち切られています。過去に山尾氏自身が、自民党議員の不倫スキャンダル(宮崎謙介氏の例)をテレビで厳しく批判していた経緯もあり、世間からは「ブーメランだ」「裏切り行為だ」と強い非難を受けました。
特に倉持氏の妻が当時闘病中で実家療養中だったことが発覚すると、批判は一層激化しました。妻Aさんはテレビ番組の取材に対し「密会が行われた8月28日と31日、夫(倉持氏)の勧めで私は実家に戻って療養していた」と証言。これに対しSNSやネット上では「絶対に許せない」「最低の背信行為だ」など怒りの声が殺到し、有権者の失望感は甚大なものとなりました。結局、倉持氏は同年10月に妻に離婚を切り出し、その離婚が成立した11月には山尾氏が彼を自身の政策顧問に起用するという強引な行動に出ます。
ところが、この「W不倫」問題は後日さらに悲劇的な展開を迎えます。倉持氏と離婚した元妻Aさんが、離婚後に子どもの親権まで渡すことになり精神的に追い詰められ、2019年頃からメディアに手記を寄せて山尾氏への慰謝料請求を準備するなど苦しんでいたことが報じられました。極めつけは2020年10月、Aさんが自宅で自ら命を絶つ悲劇です。この衝撃的な事実は2021年4月になって「週刊文春」によって明らかにされ、世間に大きな波紋を呼びました。
文春報道によれば、山尾氏と倉持氏は離党後も関係を続けており、山尾氏が議員特権の「国会議員パス(無料パス)」を使って倉持氏宅へ頻繁に通っていた疑いも伝えられました。実際、2021年4月初旬の週末に山尾氏が議員パスで改札を通り抜け、途中下車してプライベートな用事を済ませた後に倉持氏の自宅へ向かったという具体的な行動まで報じられています。この一連の報道に、山尾氏は自身のTwitterで議員パス不適切使用を謝罪したものの、元妻が亡くなった事に関しては沈黙を貫きました。
結果として、「不倫スキャンダルが一人の命まで奪った」との批判が噴出し、政治家としての菅野(山尾)氏のモラルに対する厳しい視線が注がれることになります。永田町でも「道義的責任は免れない」との声が上がり、当時噂されていた自民党への電撃入党の話も立ち消えになったと報じられました。実際、2021年時点で玉木雄一郎代表ら国民民主党執行部は山尾氏に対し厳重注意処分を下し、「公私のけじめを常に説いてきた彼女自身が言行不一致だ」と突き放すコメントを出しています。
社会的反応と政治への影響
山尾志桜里氏の不倫疑惑とその後の展開は、日本の政治と世論に大きなインパクトを与えました。まず2017年当時、民進党幹部への起用が直前で撤回され、本人も離党に追い込まれたことで、民進党は「党の顔」を失い選挙目前に大打撃を受けました。実際、山尾氏の離党はドミノ離党の引き金ともなり、民進党の分裂・崩壊を決定づけた一因とも言われます。安倍晋三首相(当時)がこの混乱に乗じて衆議院を解散し総選挙に踏み切ったことから、結果的に民進党は希望の党・立憲民主党への再編に至りました。山尾氏個人のスキャンダルが、一政党の命運や国政選挙の行方にまで影響した象徴的な例と言えるでしょう。
一方、世論の反応も極めて厳しいものでした。不倫報道直後からワイドショーや週刊誌は連日この話題を取り上げ、ネット上でも山尾氏への批判が燃え上がりました。特に女性層からは「育児支援を唱えていたのに裏切られた」「家庭を壊して平然としているのは許せない」といった怒りの声が多く聞かれました。また、倉持氏の元妻Aさんが亡くなった事実が報じられると、「彼女は夫婦の寝室にまで上がり込んで全てを奪った」「絶対に幸せになってはいけない二人だ」といった激しい非難がネット上で渦巻きました。Aさん自身も週刊文春に手記を寄せ、「事実を認め、その償いをしてもらいたい」と山尾・倉持両氏を糾弾しており、当事者からの告発も相まって山尾氏のイメージは急落しました。
こうしたスキャンダルにもかかわらず、2017年の総選挙では山尾氏が無所属ながら地元選挙区で辛勝し議席を守ったことには驚きの声も上がりました。当時、共産党が候補を立てず実質的に山尾氏を支援したことや、旧民進党支持層の一部が同情票を投じたとも報じられています。しかし当選後も批判は根強く、彼女が倉持氏を政策顧問に起用した際には支援者からも「タイミングがおかしい」「せめて1年は待つべきだった」と苦言が呈されました。結果的に地元後援会長が辞任する騒ぎにも発展し(後援会長は辞任理由と倉持氏起用との因果関係を否定)、山尾氏の地元での信頼回復は困難な状況となりました。
菅野氏のその後:離婚・再婚と政治的スタンスの変化
スキャンダルの余波で私生活にも大きな変化が生じました。菅野志桜里氏自身、2018年2月に夫だった山尾恭生氏と協議離婚が成立し、旧姓の「菅野」に復姓しています。長男の親権は彼女が持ち、元夫が週末に監護権を行使するという取り決めがなされました。一方の倉持麟太郎氏も2017年11月に正式に離婚が成立し、幼い息子の親権を自らが得ています。その後、菅野氏と倉持氏は公私ともにパートナー関係を続けたとみられ、2019年には二人で海外旅行(ロサンゼルス旅行)に出かけた様子も報じられました。国会会期中であったにもかかわらず無届けで海外渡航したため手続き違反だと批判され、本人も「手続きを失念していた」と釈明しています。
政治家としてのスタンスにも変化が見られます。立憲民主党ではリベラル派の論客として知られた菅野氏ですが、国民民主党に移ってからは憲法改正論議や安全保障などで保守系議員とも協調する動きを見せました。実際、2021年には自民党の稲田朋美氏(リベラル保守の論者)との対談で意見交換を行ったり、安倍晋三前首相ら改憲派が参加するフォーラムに姿を見せて「緊急事態条項や9条改正に前向き」な発言をブログに綴ったりしています。かつての「リベラルのホープ」が保守陣営とも接近する姿に対し、「自民党入りを狙っているのでは」との憶測も広がりました。実際、自民党内でも「時間はかかるが合流の可能性もあるのでは」といった声が2021年頃にはあったと報じられています。
しかし前述の通り、2021年春の文春報道(議員パス不適切使用&元妻自殺発覚)によって自民党側も態度を硬化させ、「この件で山尾(菅野)氏の入党可能性はなくなった」といった厳しい反応が伝えられました。菅野氏自身も同年6月、「次期衆院選への立候補見送り」を表明し、政治活動より残る任期で自身の関心テーマ(緊急事態条項の法制化)に注力すると発信しています。この背景には、地元愛知での支持基盤崩壊や立候補先選定の難航がありました。実際、国民民主党愛知県連からは「2017年以降地元で彼女の姿を全く見ていない」と反発の声が上がり、多くの地元議員が山尾氏の選挙区活動の不熱心さを批判していました。そのため国民民主党本部は苦肉の策として彼女の東京ブロック比例単独出馬を打ち出しましたが、結局2021年衆院選では本人が立候補を取りやめています。
玉木代表の不倫疑惑など、党全体が抱える火種

2023年から2024年にかけて、玉木雄一郎代表の下で国民民主党は徐々に世論の支持を伸ばしつつありました。前回衆院選後、玉木氏の穏健保守的な路線や現実路線が評価され、支持率が上向いていたとの指摘もあります。実際、メディアには「国民民主党は国民人気で第1党並み」といった見出しが躍り、玉木代表への将来的な期待(“玉木待望論”)が語られる場面もあったほどです。しかし、その追い風に水を差す出来事が相次ぎました。
一つは党幹部である玉木代表自身のスキャンダル、もう一つが菅野志桜里氏の国民民主党からの擁立計画です。玉木代表は2024年11月、週刊誌に元グラビアアイドルとの不倫デートを報じられ、自ら事実を認めて涙ながらに謝罪する事態となりました。妻から「強く叱責された」ことや「浮かれていた自分が未熟だった」と述べ、党内で役職停止3ヶ月の処分を受けるなど大きな汚点となりました。折しも国民民主党は衆院選での躍進直後で「超モテ期に入った」と言われた矢先の醜聞であり、同僚議員からも「最低だ」「女性票を敵に回した」と厳しい声が上がったと伝えられています。連合(労組)トップの芳野友子会長からも「全国の女性を敵に回した」と憤る声が出るなど、党の支持基盤にも打撃を与えました。
こうした中で浮上したのが菅野志桜里氏を次期参院選比例候補として擁立するという案です。2025年4月下旬、複数のメディアが「菅野(山尾)志桜里氏を国民民主党が比例区から擁立へ」と報じました。ところが、その報道が出るや否やSNS上では猛反発が起こります。党執行部が「即戦力」として期待を寄せた人選でしたが、一般の反応は驚くほど冷ややかでした。「#国民民主党に騙されるな」「#国民民主党にガッカリ」といったハッシュタグとともに批判的な投稿が相次ぎ、賛成意見はほとんど見当たらない状況だったのです。その内容も「不倫まみれの候補なんて論外」「こんな党には二度と投票しない」といった辛辣なものが大半を占めました。中には党名をもじって「不倫性党」(不倫にまみれた政党)と揶揄する声まで飛び交い、ネット上で大炎上する事態となりました(※「性」は性的スキャンダルの多さを示唆するネットスラング)。玉木代表自身の不倫報道、新人議員の平岩征樹氏が偽名を使った不倫問題で処分を受けた件まで引き合いに出され、「党ぐるみで不倫だらけ」と揶揄されてしまったのです。
党内でも賛否が割れました。玉木代表や榛葉賀津也幹事長ら執行部の一部は「菅野氏の政策立案能力や発信力は極めて高く、是非戻ってきてほしい」と歓迎し、玉木氏自身も以前から菅野氏を高く評価して代表職を譲ることまで検討したほどでした。実際、2021年の党大会では「次の衆院選は山尾(菅野)氏を中心に大旋風を起こす」と玉木氏が意気込んでいたとの報道もあります。一方で、別の党幹部や地方組織からは「スキャンダル続きではイメージが悪すぎる」「選挙だからといって誰でも良いわけではない」との慎重論も出ました。特に平岩議員の不祥事への対応(離党勧告)と同時期だったため「タイミングが悪い」との指摘は避けられず、執行部も一旦4月23日の候補内定決定を見送らざるを得ませんでした。
国民民主党が比例擁立を強行してまで山尾志桜里に期待する理由

こうした紆余曲折を経て、国民民主党は慎重に事態を収拾しようとしました。当初報道から約3週間後の2025年5月14日, 国民民主党は正式に菅野志桜里氏を第27回参院選比例代表候補として内定することを発表しました。ただし発表に際して一つ工夫が凝らされています。党は候補者名の表記を当初の「菅野志桜里」から、より世間に馴染み深い「山尾志桜里」に修正すると明かしました。これは本人の意向を受けた対応で、「政治家として築いてきた実績は山尾姓に紐づいている」と判断したためだと説明されています。いわばネームバリューを最大限活かして有権者にアピールする戦略ですが、この変更にも「名前を戻したところで不信感は拭えない」との冷ややかな見方もあります。
菅野(山尾)氏の擁立決定について、榛葉幹事長は記者会見で「公党の判断は最終的に執行部にある」と述べ、SNS上の批判については「いろんな報道があるが、我々が決めて発表することが全てだ」とある程度押し切る姿勢を見せました。一方で、「前のめりになり過ぎたり慎重になり過ぎたり、いろんなことがある」と語り、今回の一連のゴタゴタが党本部の調整不足であったことも示唆しています。結果的に「見切り発車を党本部が制御できなかった」ことへの反省も滲ませつつ、党勢拡大のための即戦力起用というジレンマに苦慮した様子がうかがえます。
では、この決断が党にとって吉と出るのか凶と出るのか。支持者の中には依然として「山尾志桜里を許すべきではない」という意見も根強く、特に女性や保守層の反発は簡単には消えないでしょう。一方で、政治家としての山尾氏の実力を評価する向きもあり、国会での論戦や政策立案での貢献に期待する声もあります。国民民主党は近年、支持率こそ上向いていたものの人材不足とも指摘されており、菅野氏のように経験豊富で知名度のある人物は貴重な存在です。玉木代表も「10人分は働ける人材」と評価しており、背水の陣で臨む参院選での起爆剤にしたい考えです。
しかし、スキャンダルの記憶は有権者にとってそう簡単に風化しません。まして「不倫」という道徳的イメージに関わる問題は、日本の有権者の評価に大きく影響します。今回の擁立劇で国民民主党は一時的にSNS上で激しい批判に晒され、支持率にもマイナスの影響が出かねない状況となりました。「不倫まみれ」とまで酷評された汚名をどう返上し、国民の信頼を取り戻すのか。これからの菅野志桜里氏本人の行動と、玉木代表をはじめとする党執行部の手腕に委ねられていると言えるでしょう。
最後に、菅野(山尾)志桜里氏が再び国政の場に立つことになれば、有権者からどのような審判が下されるのか注目されます。不祥事からの復活劇となるのか、あるいは批判にさらされ続けるのか、いずれにせよ、今回のケースは政党のガバナンスや候補者選定の難しさを浮き彫りにしたと言えるでしょう。国民民主党が掲げる「正直な政治」というスローガンに偽りがないことを示すためにも、菅野氏自身が過去の行動に真摯に向き合い、国民に説明責任を果たしていくことが強く求められています。党としてもこの「諸刃の剣」ともいえる擁立劇を教訓に、信頼回復と勢力拡大の両立を目指す舵取りが迫られている状況です。

“菅野→山尾”と名札を付け替えた今回のドタバタは、彼女自身が民進 → 無所属 → 立憲 → 国民民主と「次々に党を渡り歩いてきた」過去と重なります。
スキャンダルの火種を抱えたまま「名前か所属先を変えればリセットできる」と映ってしまう限り、国民民主が掲げる“正直な政治”は看板倒れ。
有権者はもう、「見た目を変えても中身は変わっていない」と気づいているのではないでしょうか。
参考資料
- 菅野志桜里(山尾志桜里)氏の経歴と不祥事に関する報道
- 東京スポーツWEB「山尾志桜里氏は“不倫略奪男”の元妻自死でもダンマリ」(2021年4月28日)
- 週刊文春報道・FRIDAY報道内容(2017年・2021年)
- 朝日新聞「追い風の国民民主、候補者擁立にジレンマ」(2023年4月24日)
- 東洋経済オンライン「国民民主党の参院選候補者選びに非難轟々の理由」(2025年4月28日, 安積明子)
- 日刊スポーツ「玉木雄一郎代表に不倫報道 国民民主党にも大打撃」(2024年11月11日)
- 国民民主党公式サイト・ニュースリリース(2025年5月14日)
 


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